穴があったら埋め立てたい
時おり自分を殺したくなる。ふと気がつけば調子に乗って無駄に饒舌になって空気の読めない言動をくり返している。場は白けるわ冷たい目線がちらちら飛んでくるわそうと知ったときには既に手遅れの感が漂うばかり。
ちがうちがうんだそれは私の目指すところの人物像とはかけ離れているんだ。
エアリーディング能力の欠如は、そこにある平穏な日常を危うくする。
いつもいつでも冷静沈着、何事にも動じず心を乱さず、地味で寡黙で神秘的で、ひっそりと静かに穏やかに、植物のように平和に暮らすことを願う私の望むものではない。
いっそのことエンターキーを潰してしまえばよいのだけれど、そうするとアス以外の日常的な使用に耐えられないスペシャル仕様となってしまうし、よく考えるとアス内でだってエンターキーを使うべき場面は存在する。
よって解決策としては片手落ちだ。
ではどうしようもないのか、これからも少なくない頻度で埋め立てる穴を探さねばならないのか、というとじつはそうでもなく、やはり鍵はエンターキーにある。
メッセージを入力する際の1回めと、発言するときの2回め。これを押す前に果たして今から発せられようとしている台詞は必要なものであろうか、という点について熟考するのだ。そして決が下される頃にタイミングを逸しているようなら最高によい。
まずは習慣から身につけよう。
目指せ脳内インビジブル。
